大学生で妊娠して、親に言わないで中絶ってどうなんでしょう?
大学生であれば、親御さんに言ったほうがよさそうですが、中絶するなんて言いにくいですよね。
まだまだ大学生活を楽しみたいのに妊娠してしまった。結婚する予定もないのにどうしよう、中絶するしかないかも!
こんなことになったら不安ですよね。中絶を親に言わないでだまって決断するとしても、相当の覚悟がいるでしょう。
このページでは、大学生の中絶について、親に言わないという選択肢を選んだ場合のメリットやデメリットから、困ったときの相談先まで、まとめて紹介します。
今後のことも考えながら、冷静に判断しましょう。
中絶を親に言わないで大学生が中絶できる?
大学生が中絶を親に言わないで済ませたいと考えたとしても、実際に病院で対応してもらえるかどうか、ここが重要ですよね。
自分一人で病院に行って、問題なく中絶手術をしてもらえるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
大学生の中絶と親の同意
大学生が中絶を希望する場合に親の同意が必要かどうかは、病院によって異なります。
未成年であれば、保護者の同意や署名を必要とするのが基本ですが、大学生といえば18歳以上で成人に該当しますので、本人の意志で判断できるとする病院もあります。
ただ、病院としては、親の同意なく大学生の中絶手術をして、あとから訴えられるなどといったリスクを避けたいといった面もあるでしょう。そのため、親の同意を必要としている病院もあるのです。
病院にもよりますが、大学生が親に言わないで中絶するのは簡単ではないといえるでしょう。
大学生の中絶とパートナーの同意
大学生であれば、未婚であり、期待しない妊娠をしてしまったというケースがほとんどでしょう。
どんな理由があっても、中絶の相談をすれば、多くの病院で相手の男性の同意を求められます。
人工妊娠中絶を行う場合は「母体保護法」という法律によって、中絶手術をする本人と、配偶者もしくは事実上婚姻関係にあるパートナーの同意が必要と規定されており、病院もこの法令に基づいた対応を求められているのです。
大学生が一人で親にも誰にも知られずに中絶手術を行うのは難しそうですね。
大学生が中絶を親に言わないことのメリット・デメリット
大学生が親に言わないで中絶することのメリット・デメリットについて整理しておきましょう。
大学生が中絶を親に言わないことのメリット
大学に通っていながら、妊娠してしまい、さらに中絶をすると知ったら、親はショックを受け、悲しんだり怒ったりするでしょう。
中絶を親に言わずに済めば、一時的には悲しませたり、怒らせたり、心配をかけずに済むかもしれません。
大学生が中絶を親に言わないことのデメリット
中絶することを親に言わなければ、一時的なメリットはあるかもしれませんが、言わない場合のデメリットも考えておきましょう。
- 親を騙すことになる
- 病院で同意書を求められても用意できない
- 中絶手術の費用を自分で準備する必要がある
- 親に相談できずアドバイスもしてもらえない
- 中絶したことがばれる可能性がある
親を騙すことになる
中絶することを親に言わないで、大学生活を続けることは可能かもしれませんが、親を騙すようなことになり、罪悪感で苦しむこともあるでしょう。
中絶する前に伝えるのと、中絶後に伝えるのとでは、反応や対応が変わることも考えられます。
親に言わないで中絶してしまって後悔したとしても、手遅れですよね。
相談してもらえなかったことも悲しむかもしれませんね。
病院で同意書を求められても用意できない
先にも解説したとおり、大学生の中絶では、病院によっては親の同意がなければ対応してもらえないことがあります。
親に伝えられないからと、先延ばしにしていれば、中絶によるリスクも高まっていくので注意が必要です。
中絶手術の費用を自分で準備する必要がある
中絶手術をするには、大学生にとってはかなり高額な費用がかかります。
親に言わないで中絶手術をするには、大学生活を継続しながらその費用を捻出しなければならないのです。
パートナーと協力するなどして、資金を確保できるのであればいいですが、親に相談できれば援助してもらえる可能性もあるでしょう。
中絶には費用もかかり、この点でもめるケースもあります。中絶の費用負担については以下の記事で紹介していますので、こちらも参考にしてください。
親に相談できずアドバイスもしてもらえない
中絶手術は、お腹に宿った赤ちゃんを堕胎することです。女性が中絶を決断するときには身体的な負担はもちろんですが、精神的な負担も大きいでしょう。
そうしたときに、母親に相談にのってもらえない、アドバイスをもらえないというのは辛いのではないでしょうか。
お金を借りるにしても、内容を伝えられないとなかなか難しいですよね。
中絶したことがばれる可能性がある
中絶を親に言わないで大学生活が続けられたとしても、あとから親に発覚してしまう可能性もゼロではありません。
例えば、術後に出血や細菌感染等で体調を崩すなどで、病院から親御さんに連絡がいくことも考えられます。
そうなってから事実を打ち明けるようなことになれば、お互いに心に深い傷を残すことになるでしょう。
長期的に考えれば、親に対して秘密を抱えたまま悩み苦しむより、中絶を考えている段階から相談して、一緒に解決していったほうがいいケースもあります。
家庭環境や妊娠した状況等にもよるので一概にはいえませんが、大学生なら体調面や精神面、資金面などを考慮して、親御さんに相談するのが安心ではないでしょうか。
中絶のリスクも知っておこう
大学生で中絶を決意しても、親に言えないために病院にも行きづらいなど悩む方も少なくないでしょう。
ですが、中絶が可能なのは22週未満まで。つまり21週を過ぎると中絶はできなくなります。
中絶手術で最もリスクの低い時期は、妊娠6週から7週。生理が来なくなって、2週間ほどの時期になります。
病院で受診しても、即、中絶手術をしてもらえるわけではありません。妊娠の検査を行い、パートナーの同意を得て、手術の予約をとるなど、一定期間を要するのです。
妊娠12週になると、中期中絶になり、それ以前の初期中絶とは手術方法も各種対応も様々に変わってきます。
初期中絶では、数十分の手術で、体調に問題がなければ入院不要で数時間後には帰宅できますが、中期中絶ではそうはいきません。
中期中絶になると人工的に流産させるため、対応していない病院もあります。母体へのリスクが高まるのはもちろんですし、以下のような対応も必要です。
- 入院が必要
- 死産届の提出が必要
- 胎児の埋葬許可証をもらう
- 出産と同様に費用がかかる
中絶を繰り返すようなことがあれば子宮に異常が発生するなどして、以降、子供がほしくなっても妊娠できなくなる可能性があります。
こうしたリスクも踏まえて、中絶しか選択肢がない場合は早めに医師に相談しましょう。
人工中絶の場合でも、助成金の対象となるケースがあります。以下の出産費用の分割払いに関する記事で、助成金について詳しく解説していますので、こちらも参考にしてください。
中絶することを親に言えずに1人悩んでいるときはここに相談
大学生で妊娠してしまった、親にも誰にも言えないと悩んでいる場合は、「全国のにんしんSOS相談窓口」がありますので、すぐにでも相談してみましょう。
大学生で妊娠してしまった、など、様々な事情で妊娠を喜べない女性の相談にのってくれる窓口です。
日々、多種多様な妊娠に関する悩みに答えている窓口ですから、何かしらの頼りになるはずです。
1人で悩んでいないで、まずは相談してみましょう。
中絶をせずに済むのが一番ですが、せめて自分自身もパートナーも、避妊や中絶について理解を深める機会にしたいですね。
金銭面での不安については、以下の記事も参考にしてください。