学校に通うために奨学金を申し込もうと思うんだけど、条件って厳しいのかな…。
日本学生支援機構では、奨学金申し込みの条件が決められています。まずは条件を確認しておきましょう!
日本学生支援機構(JASSO)は、進学にあたっての奨学金の貸付を行っています。
日本国内では、約50%の学生が奨学金を利用しており、大学進学にはメジャーな資金調達方法です。
しかし、申し込みにあたっては厳格な条件が定められていますので、しっかりと確認をしておきましょう。
奨学金を借りられる条件は種別などによって異なる
奨学金を借りるための条件は、奨学金を申し込むタイミングや申し込み種別によって変わることを理解しましょう。
ここでは、いつ申し込むことができるのか、どんな種別があるのかを解説します。
自分が申し込むものに合わせて、それぞれの条件を確認してください。
日本学生支援機構の奨学金種別
日本学生支援機構が提供する奨学金には、大きく分けて「給付奨学金」と「貸与奨学金」の2種類があります。この2つの奨学金の違いは、給付奨学金は返済が不要なもの、貸与奨学金は返済が必要なものであること。
奨学金 | 返済 |
---|---|
給付奨学金 | 不要 |
貸与奨学金 | 必要 |
それぞれの奨学金に申し込むための条件が定められています。
さらに「貸与奨学金」には利子が発生しない第一種奨学金と、利子が発生する第二種奨学金の2種類があります。
貸与奨学金 | 利子 |
---|---|
第一種奨学金 | 発生しない |
第二種奨学金 | 発生する |
それぞれ申し込みの条件が変わりますので、申し込みたい奨学金種別に合わせて条件を確認する必要があります。
奨学金を申し込める期間
奨学金を申し込むタイミングは、大きく分けて大学進学前と大学進学後に分けられています。
- 大学に進学する前に奨学金を申し込むことを予約採用
- 大学に進学した後に奨学金を申し込むことを在学採用
と区別されるので覚えておきましょう。
それぞれの申し込みタイミングによって、申し込みの条件が変わったり、申し込み期限を過ぎると奨学金が受けられなくなったりしますので、注意が必要です。
給付奨学金を借りるための条件
まずは、返済の必要がない給付奨学金の申し込み条件について確認していきましょう。
給付奨学金を申し込める期間
給付奨学金を申し込める期間は、予約採用と在学採用で異なります。
大学進学前にする予約採用における条件は以下の通りです。
- 大学へ入学する年の3月に卒業予定
- 卒業年から2年以内
例えば2022年4月の大学入学に備えて奨学金を借りる場合は、2022年3月に卒業見込みであることが条件です。
また、浪人などを選択する場合は、卒業年から2年以内に申し込みをしましょう。
大学進学後の在学採用における条件は以下の通りです。
- 高校卒業年度から2年以内
- 高卒認定の受検資格を取得してから5年以内
- 外国の学校教育の課程を修了している
日本の高校相当の期間を卒業した場合や、高等学校卒業程度認定資格(高卒認定)を使用して奨学金を申し込む場合には、細かい条件が定められていますので、必ずホームページなどで確認しましょう。
給付奨学金を申し込むための学力基準
給付奨学金を受けるために、高校在学時もしくは大学在学時の学力基準を満たすことが必要です。
奨学金申込時の学年で、学力条件は変化します。
申込種別と時期 | 条件 |
---|---|
予約採用 | 高校在学時の成績が評定平均5段階のうち3.5以上が必要 |
在学採用(大学1年生) | 高等学校在学時の成績が5段階評価で平均3.5以上 もしくは 入試の成績が上位半分以上である |
在学採用(大学2年生以上) | GPAが所属する学部の上位半分であることが必要 |
また、それぞれの場合にも、学習意欲や社会貢献意欲を示すことが必要です。
意欲部分に関しては、レポートや学習計画の提示、もしくは面談で示す必要があります。
給付奨学金の家計基準
給付奨学金を受給するためには、本人だけではなく生計維持者の収入や資産状況にも条件があります。
生計維持者とは基本的には両親のことを指します。
収入条件は文字通り生計維持者の収入がどれだけあるか、資産状況は預貯金や不動産の所有状況に関するものです。
それぞれの基準が定められており、奨学金の貸付金額などにも影響します。
貸与奨学金を借りられる条件
次に、貸与奨学金の給付条件を紹介していきます。
先述のとおり、貸与奨学金には、利子が発生しない第一種奨学金と、利子が発生する第二種奨学金の2種類があります。
共通する条件もありますが、異なる条件が提示されている場合があるので注意しましょう。
申し込み期間と申込資格
申込期間や申込資格については、第一種奨学金と第二種奨学金で共通です。
ただし、予約採用と在学採用で条件が異なりますので注意しましょう。
予約採用の場合の給付資格は以下の通りです。
- 大学に進学する年の3月末に高校等を卒業する予定の人
- 高等学校などを卒業してから2年以内の人
- 高等学校卒業程度認定資格を取得した人
- 科目合格者で機構の定める基準に該当する人もしくは出願者
在学採用の場合の給付資格は、正科生であって、経済的理由により修学に困難で優れた学生等であると認められる人です。
ただし、留年している場合は奨学金を申し込みができません。
また、過去に奨学金を受給していた場合は、申込ができない可能性もあります。
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貸与奨学金の学力基準
貸与奨学金を申し込む場合の学力基準は、第一種奨学金と第二種奨学金で異なります。
第一種奨学金の場合
進学前の予約採用を申し込む場合の学力基準は以下の通りです。
- 申込時の全履修科目の評定平均値が5段階中で3.5以上
- 高等学校卒業程度認定試験合格者
在学採用を申し込む場合の学力基準は以下の通りです。
- 大学1年生の場合は、高校在学中2年間の評定平均値が5段階中で3.5以上
- 高等学校卒業程度認定試験合格者
- 大学2年生以上の場合は、所属学部の上位3分の1以内の成績であること
ただし、生計維持者の収入が低い場合や、生活保護受給世帯である場合などで、社会的養護が必要と認められる場合は、以下の条件を満たすことで奨学金を受けることができます。
- 特定の分野で特に優れた資質能力を有し、特に優れた学習成績を修める見込みがある
- 学修に意欲があり、特に優れた学習成績を修める見込みがある
第二種奨学金の場合
第二種奨学金を申し込む場合の学力基準は、予約採用と在学採用で差異はありません。
以下のいずれかの条件を満たす必要があります。
- 高校などにおける学業成績が平均水準以上と認められる
- 特定の分野で特に優れた資質能力を有すると認められる
- 進学先での学修意欲があり、学業を確実に修了できると認められる者
- 高等学校卒業程度認定試験合格者
貸与奨学金を申し込む場合の家計基準
家計基準は、世帯人員、就学者の有無によって変わります。
基本的には生計維持者(原則は両親)の収入によって判断され、第一種奨学金の方が所得額が低く設定されており、第二種奨学金が高くても申し込めるようになっています。
家計基準には細かい条件が決められていますので、しっかりとホームページで確認をしましょう。